もう6年ほど前から、宮崎では、「みやざき演劇若手の会」というゆるやかな団体が活動を始め、若者たちが、所属団体などの枠を超え、交流を深めています。
実は今日も、長崎から劇団ヒロシ軍を招き、プロデュース公演を上演予定です。
あ、よかったらどうぞ観に行ってあげてください。
この「みやざき演劇若手の会」にはひとつのきまりごとがあって、それはどのメンバーも30歳になったら、必ず退会になるというものです。
30歳からもう若手ではないということではないのですが、それでもこうして「節目」があることはとても大事なことなのではないかと思うのです。
わたしたちは、季節の折々に、人生の折々に「節目」を迎え、そのたびに、一旦、立ち止まり、自分の人生を思い、人生を考えるものです。
もちろん、「節目」の前後で何かが大きく変わるようなことはあまりないのですが、それでも、元旦を迎え、桜が咲くのを見て、ふぅー、っと深呼吸をし、気を変え、新しくし、次の日々をもう一度歩きだす、そのきっかけにはなっているではないかと思うのです。
もし、季節の「節目」や人生の「節目」がなかったらと思うと、少し怖いものがあります。
人が生きていくこの社会にも、さまざまな「節目」を制度として埋め込んできたのは、おそらくこれまで生きてきた人間の知恵なのではないかと思います。
参議院議員ならば、6年という終わりの時間が決められ、そのたびに「節目」を迎え、また、国民は3年に1度、参議院議員選挙という「節目」を迎える。
今日、投開票の選挙で、結果がどうあれ、明日から何かが大きく変わることはないかもしれません。
ですが、この「節目」を、投票という形で立ち止まり、考え、迎えることは、人がたまに深呼吸をするように、体にとっても、心にとっても、健やかに生きていくための作法として、ほんとうに大事なことのような気がします。
お忙しい日々の中の一日に過ぎませんが、どうか多くの方が、立ち止まり、深呼吸をすることで、明日からの日々をまた健やかに過ごせますようにと、ただただ祈るばかりです。